緑の風と小さな光 第1部
「何でそんなモノが体の中にあるんだ?」

エルグは悪気無くたずねた。

「色々あってね。悪いけど詳しく話すことはできないんだ。」

「そうか…きいてすまなかった。俺たちもな…色々ある。」

「ルルグの病気の事は聞いてもいいかしら?」

ピアリはずっと気になっていた。

「うん。息が苦しくなるんだ。」

ルルグが答えた。

「どんな時?」

「わからない。」

「一年じゅう?」

「んー、そう言えば今頃の季節は苦しくない。」

「いつ頃かわかる?」

「今より少し前。春かな。冬にもなる時があるけど…」

「植物のアレルギーかもしれないわ。」

「アレルギー?初めて聞いた。何でわかるの?」

「ピアリの父親は医者なんだ。…ガルテンじゃなくてもその薬は作れるだろう。」

セレが答えた。セレにも医学的な知識はかなりある。

「本当に?!」

「材料さえ揃えば、誰にでも調合できると思うわ。でも、1回ちゃんとしたお医者さんに診てもらった方がいいわね。」

「うん…ピアリってすごいな。」

エルグとルルグのピアリを見る目が変わった。

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