緑の風と小さな光 第1部
セレがここに来たのは昼頃だったのに、もう陽が西に傾いていた。
それにしてもセレが王家の人間だったとは…
私はとんでもなく失礼だ、とピアリは思った。
…1歩間違えば、不敬罪で逮捕されてしまうわ…
でも、今更セレに対する態度を変える気にはなれなかった。セレにも気にしている様子は感じられない。
…まあ、いいか…
「これはお父さんが焼いたパンなの。美味しいよ。スープは私が作ったの。少し味が濃いかもしれないけど、野菜がたっぷり入っているから身体にいいわ。」
こんがりと焼けた丸いパンと、具だくさんのコンソメスープを出した。
「そうか。いつの間にかこんな時間になってしまった。いただこう。
お口に合うかどうか分かりませんが、良かったらセレ様もどうぞ。」
ローエンは自分が先にパンを取り、セレにも勧めた。
「…ありがとう。」
食事をする気にはなれなかったが、セレもパンを手に取った。
…が、そこで動きが止まった。
「…外に何かいる。」
窓の方を振り返り、呟く様に言った。
「えっ!?」
ピアリが窓から外を見た。
それにしてもセレが王家の人間だったとは…
私はとんでもなく失礼だ、とピアリは思った。
…1歩間違えば、不敬罪で逮捕されてしまうわ…
でも、今更セレに対する態度を変える気にはなれなかった。セレにも気にしている様子は感じられない。
…まあ、いいか…
「これはお父さんが焼いたパンなの。美味しいよ。スープは私が作ったの。少し味が濃いかもしれないけど、野菜がたっぷり入っているから身体にいいわ。」
こんがりと焼けた丸いパンと、具だくさんのコンソメスープを出した。
「そうか。いつの間にかこんな時間になってしまった。いただこう。
お口に合うかどうか分かりませんが、良かったらセレ様もどうぞ。」
ローエンは自分が先にパンを取り、セレにも勧めた。
「…ありがとう。」
食事をする気にはなれなかったが、セレもパンを手に取った。
…が、そこで動きが止まった。
「…外に何かいる。」
窓の方を振り返り、呟く様に言った。
「えっ!?」
ピアリが窓から外を見た。