緑の風と小さな光 第1部
「…ありがとう…申し訳ない…」
セレの声はかすれて弱々しかった。
「そんな…あなたはジンを助けてくれたのでしょう?お礼を言うのはこっちだわ。」
ルーチェの今の言葉をジンに聞かせてやりたい、とセレは思った。
「お医者さんも呼んだのだけど…」
『普通の人間ならとっくに死んでるよ。僕には手の施し様が無い。魔法医を探すんだね。』
と言われてしまった。
昨日、ピアリが外の騒ぎに気付いて小屋から出たその時に丁度セレが倒れたのだった。
驚いて駆け寄ってみると、セレの服からはまだ煙が出ていたし、皮膚の焼ける臭いもした。
あまりにも衝撃的な姿だったので、ルルグには『見るな』と言った。
「本当に死んじゃうかと思った…」
ピアリはまた泣いた。
「そう簡単には死ねないよ。これでもフィズを守らなきゃという使命感は頭の片隅にあるのさ。
防御はしたんだけど、雷撃について知らなかったから判断がずれてしまった。
炭にはならなくて済んだけどね。まだまだ知識も経験も足りないな…。
ところで奴は?ウォールはどうした?」
「領主様の所に連れて行かれたわ。魔法使い用の牢に入ってる。」
セレの声はかすれて弱々しかった。
「そんな…あなたはジンを助けてくれたのでしょう?お礼を言うのはこっちだわ。」
ルーチェの今の言葉をジンに聞かせてやりたい、とセレは思った。
「お医者さんも呼んだのだけど…」
『普通の人間ならとっくに死んでるよ。僕には手の施し様が無い。魔法医を探すんだね。』
と言われてしまった。
昨日、ピアリが外の騒ぎに気付いて小屋から出たその時に丁度セレが倒れたのだった。
驚いて駆け寄ってみると、セレの服からはまだ煙が出ていたし、皮膚の焼ける臭いもした。
あまりにも衝撃的な姿だったので、ルルグには『見るな』と言った。
「本当に死んじゃうかと思った…」
ピアリはまた泣いた。
「そう簡単には死ねないよ。これでもフィズを守らなきゃという使命感は頭の片隅にあるのさ。
防御はしたんだけど、雷撃について知らなかったから判断がずれてしまった。
炭にはならなくて済んだけどね。まだまだ知識も経験も足りないな…。
ところで奴は?ウォールはどうした?」
「領主様の所に連れて行かれたわ。魔法使い用の牢に入ってる。」