緑の風と小さな光 第1部
「そうか…暫くは安全だな。」
暫くは、だ。
魔法使い用の牢の中では魔法は効かないとしても、ウォールはきっと色々なアイテムを持っている。
体力が回復すれば、どんな手を使って牢を抜け出すか油断はできない。
ふと、ウォールの言葉が頭に浮かんだ。
『寂しいもんだね』
あの時、確かにそう言った。
…あいつには心配してくれる人がいるのだろうか…?
近いうちにまた会う事になるだろう。できれば話してみたいと思った。
だがウォールとの戦いは避けられない。次はこんな不様な姿をピアリに見せる訳にはいかない。
もう勉強が嫌いだなどと言ってはいられない。
アイテムの事も調べておこう。
「火」「水」の魔法ももっと使える様にならなければ…。
セレがそんな事を考えて黙り込んだのでピアリはまた心配になった。
「痛む?気分でも悪い?」
「大丈夫だよ。」
「本当に?」
セレは頷いてピアリの手を握った。
「心配ばかりさせてすまない。」
ピアリの心臓がドキリと鳴った。
…何だろう…?
セレの手を握った回数なんて数え切れないけれど、こんな感覚は初めてだ。
ピアリの中で、セレに対する何かが変わり始めていた。
暫くは、だ。
魔法使い用の牢の中では魔法は効かないとしても、ウォールはきっと色々なアイテムを持っている。
体力が回復すれば、どんな手を使って牢を抜け出すか油断はできない。
ふと、ウォールの言葉が頭に浮かんだ。
『寂しいもんだね』
あの時、確かにそう言った。
…あいつには心配してくれる人がいるのだろうか…?
近いうちにまた会う事になるだろう。できれば話してみたいと思った。
だがウォールとの戦いは避けられない。次はこんな不様な姿をピアリに見せる訳にはいかない。
もう勉強が嫌いだなどと言ってはいられない。
アイテムの事も調べておこう。
「火」「水」の魔法ももっと使える様にならなければ…。
セレがそんな事を考えて黙り込んだのでピアリはまた心配になった。
「痛む?気分でも悪い?」
「大丈夫だよ。」
「本当に?」
セレは頷いてピアリの手を握った。
「心配ばかりさせてすまない。」
ピアリの心臓がドキリと鳴った。
…何だろう…?
セレの手を握った回数なんて数え切れないけれど、こんな感覚は初めてだ。
ピアリの中で、セレに対する何かが変わり始めていた。