緑の風と小さな光 第1部
言い果てぬ想い
「そうか。…とにかく戻ろう。」
道を急ぎながら、エルグは自責の念にかられていた。
…セレを1人で戦わせた…ガルテンの時と同じだ…俺は今までこんな事を何回も繰り返している…
「…ジン。」
エルグはジンに声をかけた。
「何?」
「実は後悔している…」
「何を?」
「俺は、『魔法使いが相手じゃ何も出来ない、うっかり捕まったりしたらかえってセレに迷惑がかかる』って思ったんだ。」
「……」
「でも今回の事でハッキリ解った。
どんなにもっともらしい理由をつけても仲間を放って逃げるなんて、後悔しか残らない。
今回、もしセレが死んでいたら取り返しがつかないじゃないか…後悔してもしきれない…俺はバカだ…」
「…僕もだ…」
今まで、ジンも色々な事から逃げたり隠れたりを続けて来た。それを悪いと思った事は無い。生き延びる為の避難は必要だ。
ただ、いつまでも避けていられない事もある。それは分かっていたのだが…
セレ達に出逢って、自分の欲しかったものを思い出してからは
『今のままじゃ、僕の欲しいものは手に入らないなぁ。』
と思う様になった。
道を急ぎながら、エルグは自責の念にかられていた。
…セレを1人で戦わせた…ガルテンの時と同じだ…俺は今までこんな事を何回も繰り返している…
「…ジン。」
エルグはジンに声をかけた。
「何?」
「実は後悔している…」
「何を?」
「俺は、『魔法使いが相手じゃ何も出来ない、うっかり捕まったりしたらかえってセレに迷惑がかかる』って思ったんだ。」
「……」
「でも今回の事でハッキリ解った。
どんなにもっともらしい理由をつけても仲間を放って逃げるなんて、後悔しか残らない。
今回、もしセレが死んでいたら取り返しがつかないじゃないか…後悔してもしきれない…俺はバカだ…」
「…僕もだ…」
今まで、ジンも色々な事から逃げたり隠れたりを続けて来た。それを悪いと思った事は無い。生き延びる為の避難は必要だ。
ただ、いつまでも避けていられない事もある。それは分かっていたのだが…
セレ達に出逢って、自分の欲しかったものを思い出してからは
『今のままじゃ、僕の欲しいものは手に入らないなぁ。』
と思う様になった。