緑の風と小さな光 第1部
その頃、ウォールの元にはガルテンからの返事が届いていた。
『セレシュヤーデ・スィン・カナーン・ハティアス・ランディール
ロストーク国、ランディール王家の第一王子。現国王の兄。
公式には死亡と記録されているが、国の南西部、チェルの森にある王家の離宮で7年前まで暮らしていた。
3大魔法使いの1人であるヴァシュロークに魔法の手ほどきを受けていた。
ランディール一族の中でも最強クラスの魔力を持っていると思われるが、現在の消息は不明。』
「驚いたね…第一王子とは…
何で王位を継承しないんだろうな?その辺が知りたいね。探ってみるか…。
…何にしてもここを出なきゃな。」
ガルテンに脱獄の道具も頼んでおいたのだ。
身体も不自由無く動ける程度に回復していた。
「何を送って来た…?これか。」
ただの発煙筒だった。
「もう少し気の利いた物は無かったのかね…まあいい。」
ウォールはすぐに開封した。
あっという間に牢の中は煙で充満した。
「何だ!?」
牢の見張りが慌てて扉を開けた。
「ハッ!」
見張りに当て身を喰らわせてウォールは牢を抜け出した。
「急がないと、竜を仕留め損ねる。」
『セレシュヤーデ・スィン・カナーン・ハティアス・ランディール
ロストーク国、ランディール王家の第一王子。現国王の兄。
公式には死亡と記録されているが、国の南西部、チェルの森にある王家の離宮で7年前まで暮らしていた。
3大魔法使いの1人であるヴァシュロークに魔法の手ほどきを受けていた。
ランディール一族の中でも最強クラスの魔力を持っていると思われるが、現在の消息は不明。』
「驚いたね…第一王子とは…
何で王位を継承しないんだろうな?その辺が知りたいね。探ってみるか…。
…何にしてもここを出なきゃな。」
ガルテンに脱獄の道具も頼んでおいたのだ。
身体も不自由無く動ける程度に回復していた。
「何を送って来た…?これか。」
ただの発煙筒だった。
「もう少し気の利いた物は無かったのかね…まあいい。」
ウォールはすぐに開封した。
あっという間に牢の中は煙で充満した。
「何だ!?」
牢の見張りが慌てて扉を開けた。
「ハッ!」
見張りに当て身を喰らわせてウォールは牢を抜け出した。
「急がないと、竜を仕留め損ねる。」