緑の風と小さな光 第1部
「うん。4〜5メートル位高くなってる。」

「そこがいいな。」

「こんなに大きな物をどうやって運ぶの?」

ルルグがきいた。

「空を飛ばせよう。」

「空?!」

「昼間じゃ目立つから、明日の明け方、人が外に出てくる前にしよう。…どうせだから、みんなで乗って行こう。」

「えっ、乗れるの?」

ルルグが目を輝かせて言った。

「乗れるさ。」

セレはレプリカに乗って見せた。

「エルグもジンも乗ってみろよ。」

「自分のレプリカに乗るなんて、変な感じだな。」

そう言いながらジンが乗った。

「俺は重いぞ。」

エルグは少し遠慮気味に乗った。

「問題無いよ。エルグが1000人乗ったって大丈夫だ。」

セレはレプリカを浮かせて、工場の上を一周、飛んで回った。

「わぁ…」

ルルグは目を見張った。

「明日はみんなで川まで飛んで行こう。」

「うん!あぁ、楽しみだなぁ…。」

ルルグは次の日が楽しみで、その夜はなかなか眠れなかった。
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