緑の風と小さな光 第1部
安心させる言葉をかけてやりたかったが、今はそれすら彼女の心を荒立ててしまう気がした…
結局、何も言えなかった。
見張りに徹する事にした。
ランディール家は風の魔法使いの家系だ。風の魔法を使う者は、空気の動きや生き物の気配には敏感だ。
しかし障害物の多い森の中では、感知できる範囲は限られる。
それでも感知できる危険は全て感知しなければならない。
息を潜めて蠢く夜行性の動物や虫。
時折動きを変える風。
その風に揺れる草木。
それら全てに神経を尖らせて、夜が明けるのを待った。
結局、何も言えなかった。
見張りに徹する事にした。
ランディール家は風の魔法使いの家系だ。風の魔法を使う者は、空気の動きや生き物の気配には敏感だ。
しかし障害物の多い森の中では、感知できる範囲は限られる。
それでも感知できる危険は全て感知しなければならない。
息を潜めて蠢く夜行性の動物や虫。
時折動きを変える風。
その風に揺れる草木。
それら全てに神経を尖らせて、夜が明けるのを待った。