緑の風と小さな光 第1部
2階は下と違って、大きな窓にはカーテンは無く、明るかった。

廊下の片側には部屋が並んでいた。個人の部屋と思われた。

「1番奥の部屋だ。」

他の部屋には目もくれずに真っ直ぐに歩いて行く。

「ここだ。」

ドアの前で立ち止まり、セレはノックをしてみた。

「よく来たね。」

中から答えたのは聞き覚えのある声…

まさか…

「お父さん!?」

ピアリの声が震えた。

ドアを開けて姿を現したのは間違いなく彼女の父親、ローエンだった。

「どういう事だ?」

セレも驚きを隠せなかった。


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