緑の風と小さな光 第1部
「これを読んでいるという事は、君は無事にこの離宮に来られたのだね。
本当に良かった。
君の目覚めを待たずに命を終えてしまう事を許して欲しい。私も病にやられてしまった。
医者の不養生とは良く言ったものだ。
君の事は信じていたよ。きっと来られると思っていた。
ただ、私の技術不足でフィズと君の力を充分に引き出せていないのではないかと心配しただけだ。
君自身には何の問題も無い。それどころか君は尊敬すべき人間だ。
幼い頃から大らかで優しい子だった。
庭園に入り込んだ動物たちをなつかせすぎて動物園の様にしてしまい、庭師に怒られていたね。」
「そんな事もあったな…」
懐かしさと共にヴァシュロークと過ごした時間が思い出され、セレは切なくなった。
「責任感が強いのも知っているよ。
君はあまり勉強は好きではなさそうだったけど、宿題や頼んだ事はきちんと終わらせた。
約束を違えた事は一度もなかった。」
本当に良かった。
君の目覚めを待たずに命を終えてしまう事を許して欲しい。私も病にやられてしまった。
医者の不養生とは良く言ったものだ。
君の事は信じていたよ。きっと来られると思っていた。
ただ、私の技術不足でフィズと君の力を充分に引き出せていないのではないかと心配しただけだ。
君自身には何の問題も無い。それどころか君は尊敬すべき人間だ。
幼い頃から大らかで優しい子だった。
庭園に入り込んだ動物たちをなつかせすぎて動物園の様にしてしまい、庭師に怒られていたね。」
「そんな事もあったな…」
懐かしさと共にヴァシュロークと過ごした時間が思い出され、セレは切なくなった。
「責任感が強いのも知っているよ。
君はあまり勉強は好きではなさそうだったけど、宿題や頼んだ事はきちんと終わらせた。
約束を違えた事は一度もなかった。」