緑の風と小さな光 第1部
「責任感が強いのも知っているよ。
君はあまり勉強は好きではなさそうだっ たけど、宿題や頼んだ事は、きちんと終 わらせた。
約束を違えた事は一度もなかった。
それに優しかった。
弟の㍏や、使用人、誰にでも。
君の弟は父君や母君に怒られると、
いつもここに逃げて来て、君にかばって もらっていたね。
そういえばヤールを迎えに侍従が来た時、
君たちがいたずらをしたのを覚えている かい?」
さて、何をやったっけ?
「君とヤールは、少し魔法を使える様に なっていた。迎えの者を館に入れない
ように竜巻を起こしたんだ。」
ああ、あの事か…
「まだ1人では小さな竜巻しか作れなかっ たから、2人で力を合わせたんだ。
ところが2人の波長が合いすぎた。共振 という奴だ。相乗効果で竜巻が大きくな り過ぎた。」