緑の風と小さな光 第1部
「私の事を覚えていますか?ヴァシュローク様と一緒にあなたの離宮に行った事もあります。」
「いや、申し訳ないがわからない。ヴァシュローク…ヴァッシュ様の事は覚えている。
それより、あの日の事…俺は死んだのではなかったのか?」
少し不安げにセレは答えた。
ピアリはお茶の用意に行ったが急いで戻って来た。さり気なくしているが、2人の話しを聞きたくて仕方ないのだ。
…セレ「様」?…それに随分とお父さんは彼に気を使っている…何でだろう…?
「…あなたの記憶がどの程度残っているのかわからないが、私の知っている事は全て話しましょう。
私の名はローエン。
これはヴァシュローク様からあなたにと預かった物です。」
ローエンは1冊の魔法書と小さな革袋、そして短剣と長剣を一本ずつ差し出した。
「魔法書の表紙の裏に、あなたの血でサインをして下さい。そうすればあなたの魔法書になります。」
セレは指先を短剣で傷つけて、言われた通りにした。
すると今まで白紙だった頁に文字が浮かび上がった。
「いや、申し訳ないがわからない。ヴァシュローク…ヴァッシュ様の事は覚えている。
それより、あの日の事…俺は死んだのではなかったのか?」
少し不安げにセレは答えた。
ピアリはお茶の用意に行ったが急いで戻って来た。さり気なくしているが、2人の話しを聞きたくて仕方ないのだ。
…セレ「様」?…それに随分とお父さんは彼に気を使っている…何でだろう…?
「…あなたの記憶がどの程度残っているのかわからないが、私の知っている事は全て話しましょう。
私の名はローエン。
これはヴァシュローク様からあなたにと預かった物です。」
ローエンは1冊の魔法書と小さな革袋、そして短剣と長剣を一本ずつ差し出した。
「魔法書の表紙の裏に、あなたの血でサインをして下さい。そうすればあなたの魔法書になります。」
セレは指先を短剣で傷つけて、言われた通りにした。
すると今まで白紙だった頁に文字が浮かび上がった。