緑の風と小さな光 第1部
楽しい時間はあっという間に過ぎる。
「…そろそろ時間だな。戻らないと朝になってしまう。」
セレが呟く様に言った。
ヤールの顔色が変わった。
「もう、会えないのですか…?」
「…ああ。」
「せめて母上に会って行かれたら?私が人祓いをしますから。」
「いや、やめておく。」
会いたいと思う。
…だが、今でさえ涙が出そうなのだ。母上に会ったらきっとこらえきれない…
やはり母親というのは特別な存在だ。
「母上はお変わりないか?」
「ええ。今でもここまで走って登って来られますよ。若い侍従たちの方がついて来られない位です。」
「そうか。」
体を動かすのが大好きで、誰にでも話しかける。そして、ちょっといたずら好きな女性だ。セレの性格は母親譲りだ。
大地の魔法を得意とする。感知能力も高かった。
「もしかしたら私がここにいる事を感付いているかもな。」
階段を駆け登って来る足音が聞こえた。
「噂をすれば…母上ですよ。」
ヤールが言った。
セレは窓枠に手をかけた。そして、振り返って言った。
「…そろそろ時間だな。戻らないと朝になってしまう。」
セレが呟く様に言った。
ヤールの顔色が変わった。
「もう、会えないのですか…?」
「…ああ。」
「せめて母上に会って行かれたら?私が人祓いをしますから。」
「いや、やめておく。」
会いたいと思う。
…だが、今でさえ涙が出そうなのだ。母上に会ったらきっとこらえきれない…
やはり母親というのは特別な存在だ。
「母上はお変わりないか?」
「ええ。今でもここまで走って登って来られますよ。若い侍従たちの方がついて来られない位です。」
「そうか。」
体を動かすのが大好きで、誰にでも話しかける。そして、ちょっといたずら好きな女性だ。セレの性格は母親譲りだ。
大地の魔法を得意とする。感知能力も高かった。
「もしかしたら私がここにいる事を感付いているかもな。」
階段を駆け登って来る足音が聞こえた。
「噂をすれば…母上ですよ。」
ヤールが言った。
セレは窓枠に手をかけた。そして、振り返って言った。