異国の王子様
「いや、あの、そこ!?
ってかそれ!?
何今の緊張感、無駄!?」
ズコーッときたあたしは、
思わず突っ込む。
「うるせぇ。いいから力也だ。
狼じゃねぇ。」
そう全く表情を崩さずに言う狼。
もとい力也くん。
そしてまた爆笑する晶くん。
なんなんだこの二人。
あたしは絶句するしかなかった。
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「この間は助かった。」
力也くんがそう言ったあと、
ずっと笑っていたのが嘘のように
「俺からも礼を言うよ。ありがと。」
ピタリと笑うのをやめた晶くんも
お礼を言ってきた。
わざわざお礼を言うために拉致?
したのかとおもい、
「いや、こちらこそわざわざ有り難う。」
と、また礼を言う。
「ほんとだよ。みずきちゃんがいろいろ
はぐらかして逃げちゃったから
俺がたくさん動くはめになったんだよ?」
そしてなぜな怒られる。