異国の王子様
狼もそれを聞いて脱力したのか、
ふっと力をぬき、
「ギャァーー!!!」
どんとそのまま上に乗ってきた。
そう、文字通り乗ってきたのだ。
つまりあたしは地面と狼でサンドイッチ♪
ってふざけてる場合じゃなくて、
ほんとに重い!冗談なしで潰れる!
「ちょ、あんた大丈夫!?」
体を動かそうとするが、重すぎて動けない。
おまけに狼はさっきより生きが荒い。
これは確実にやばい。
この症状は知っている、
脱水症だ。
「……へ、いきだ。」
意識が飛んだり、戻ったりするのか
あたしの上からはどかないがなんとか
声には応答する狼。
「いや、大丈夫じゃないよね!?
ちょ、救急車よんでいい??」
あきらかにヤンキーな人だし
やばいのかなと思ってすぐにはよばなかったが
これは呼ばないとヤバイと思い、
携帯に手を伸ばす。
が、