慰めのその後に



サイズ的に手紙にはアドレス携帯番号が書かれてるんだろう。


やっぱり和哉に惚れたか。


グラスを持ち上げた和哉は漸く手紙の存在に気付くと手に掴んで、ポケットに入れると思いきや。





「えぇっ」





ビリっと破り捨て使ってない灰皿に乗せた。





「なんだよ」

「勿体ない」

「興味ねぇ」





興味なくても一回くらいは遊んじゃえばいいのにと心の中で呟いて私も芋ロックに口を付けた。


この味は…、チェーン店の居酒屋だから仕方ないか。


安いコストで作ってそれなりに安い価格で出してる芋ロックに文句はつけたらダメだよね?と、きっと同じ事を思ってるであろう和哉に視線を向けた。


ちゃんとしたのを呑みたいならそういう所に行けばいい話。



< 13 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop