慰めのその後に
「は?」
「紗季のウェディングドレスも見てぇしな」
「は?」
「だから早く俺を好きになれ。ま、好きにならなくても絶対に離さねぇよ。でもなー、それじゃ俺的にはつまんねぇからさっさと好きになれよ」
そう言ってまた私を抱き締めた和哉。
えっと、つまり…
「えぇっ!?」
「気付くの遅ぇよ」
「いや、だって」
あたふたする私を余所に和哉はにぃっと口角を上げる。
「紗季」
「うん」
「紗季」
「うん…」
「紗季」
「うん……」
「紗季」
「だからなに!?」
‘俺を好きになったか?’
「それ聞くの早い!」
「そうか?じゃ、明日また聞いてやるよ」