☃桜舞う頃 夢見頃☃



夕ご飯の後は
女子と男子に別れてお風呂の時間。



寮生達はだいたいの生活リズムを崩さずに
日々を送っていた。



それは渢香の潔癖とさえ言える
徹底生活管理のおかげでもあり
それを窮屈とさせない
6人独特の雰囲気のもたらした結果でもあり…



「ふぃー…」



湯船につかった渢香が声を漏らす。



「ふぅちゃん、おじさんみたい」



はな が笑う。



「今日、フウカ、頑張ってたもんね」



美弥渼が髪の毛と泡で盛り上がった頭を
かき回しながら渢香に片目をつぶる。



「頑張った…かどうかはわからんが…
気ははってたな」



「喋り方までおじさんみたい」



はな がすくすく笑いながら



「私もいーれて」



お湯がビシャッと溢れ出る。


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