☃桜舞う頃 夢見頃☃
「女子、元気だなー」
一方こちらは男子軍。
先にお風呂を終えて
各々、居間でくつろいでいた。
「すっげぇ悲鳴」
ソファに身を沈めてスケッチブックを手に
翔が肩をすくめる。
「あらかたミヤがすっ転んだとか
そんなところだろうな」
本を片手に欠伸をする裕灼。
「え、ミヤビ大丈夫かな?」
バスケットボールを磨いていた和匡が
立ち上がる。
「堂々落ち着け。間違いなく大丈夫だ」
裕灼が和匡の肩に手を置く。
「そうそう、フウカがいるし」
お前の欠伸がうつったと睨みながら
翔が同意する。
女子が騒がしいのは日常茶飯事なので
裕灼と翔は今更いちいち気にない。
ただ、心配性の和匡は
何かとソワソワすることが多かった。
「そういや、お前ら
付き合いはじめてちょうど1年なんじゃね?」