☃桜舞う頃 夢見頃☃



「っっっ…!!!」



あまりの痛みに裕灼が悶える。



「ど、どしたの?!」


一部始終を見ていなかった はな が
心配そうに声をかける。



「いや、ちょっと…俺の…たまたまが…」



「たまたまいうなー!」



ガッ



「あぅ…」



「お前らうるせーぞー」



和匡が特に興味なさそうに言う。



なんでいつも同じようなアプローチして失敗すんのかなぁ…

と、翔も憐れみを浮かべた瞳で裕灼を見下ろす。



「ふ、ふぅちゃん、可哀想だよ」



事情を読み込めない はな だけが
裕灼を気遣っていた。


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