☃桜舞う頃 夢見頃☃



「それで、昼間の話しなのだけれど」



床に転がる裕灼を冷ややかに見つめながら
渢香が切り出した。



「僕の家は問題ないと思う。外面だけはいいし」



翔がぼそりと言った。



「なら、早めに連絡を取ったほうがいいわね」



翔に頷いて、渢香の視線が和匡にうつる。



「俺は既に連絡しておいた。問題はない。
ただ、カケルのところと日程はズラすべきだな」



「やっぱりそうなっちゃうよね…」



はな がうつむく。



「私の家は…たぶん、反対…かな?」



「来る来ない以前の問題か…」



和匡がため息をつく。



「ご、ごめん」



はな が慌てて頭を下げる。


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