☃桜舞う頃 夢見頃☃
「はな のせいじゃないだろ」
翔の言葉に
「それはそうだけど…」
と俯く彼女。
「その点に関しては、
私が出しゃばらせてもらう、でどうかしら」
渢香が不敵に笑って言った。
「どういうこと?」
それまで黙っていた美弥渼が口を開く。
「まぁ…なんというか。ほら要するに、
はな のお宅は男女が一つ屋根の下なんてとんでもない!ていう点に関して反対してるわけだから、こう、ちょちょいと、ね?」
ちょちょいとのところを知りたいところだが
とりあえず、話しは進む。
「それで、ミヤビは?」
和匡が控えめに尋ねる。
美弥渼は少し、遠くを見るような目をしてから
和匡の顔を見て
「たぶん、連絡もつかないから。」
とだけ言った。