カラ恋
「ていうかなんで分かんないの。
分かるでしょ普通は。おかしいでしょ」

「え、えと…ごめんなさい……」

な、なんのこと言ってるのか分からないけど…。

「……はぁ。恥ずかしいけど、この天然さんは分かってないようだしなぁ…」

誰が天然なの?私そんな天然じゃないし……。

その腕のなかで、私は首を傾げる。

そんな私に竹島くんは、また「……はぁ」とため息をついてから、頭を乱暴にぐしゃぐしゃと撫でた。

「……?」

なんでそんなことするんだろう?

とりあえずなんの抵抗もせずに、思ったよりも心地よかったそれに身を任せる。

「ん……。えへへっ。気持ちいー…」

すり、と頭を彼の手にすり寄せる。

やっぱり竹島くん、男の子なんだね。大きい手だな。
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