カラ恋
竹島くんは楽しそうに、私の頬をツンツンとつついていて……。
「うわ、柔らか……」
「ほ、ほっぺだもん。当たり前でしょ」
「俺よりは全然柔らかいよ。
あんたって、柔らかくて温かいね」
ツンツンしていた指でスルスルと頬を撫で、首を通って、そして背中に手がいく。
そしてそのまま、竹島くんは再び私を抱きしめた。
「はーっ…。やっとだ……」
髪をすくそのしぐさが、くすぐったいけど嬉しくて気持ちいい。
けど
「“やっと”って?」
「……まだ分かんないわけ?」
「ご、ごめんなさい…」
「もういいよ。慣れたし」
クスッと笑った彼は、私の耳元でそっと囁く。
甘く、甘く、切ないほどに狂おしくかすれた声が、優しく吹いた風に乗って運ばれた。
「うわ、柔らか……」
「ほ、ほっぺだもん。当たり前でしょ」
「俺よりは全然柔らかいよ。
あんたって、柔らかくて温かいね」
ツンツンしていた指でスルスルと頬を撫で、首を通って、そして背中に手がいく。
そしてそのまま、竹島くんは再び私を抱きしめた。
「はーっ…。やっとだ……」
髪をすくそのしぐさが、くすぐったいけど嬉しくて気持ちいい。
けど
「“やっと”って?」
「……まだ分かんないわけ?」
「ご、ごめんなさい…」
「もういいよ。慣れたし」
クスッと笑った彼は、私の耳元でそっと囁く。
甘く、甘く、切ないほどに狂おしくかすれた声が、優しく吹いた風に乗って運ばれた。