2番目の彼女

3階の廊下の1番奥にある空き教室

ここが私と彼の唯一そばにいられる場所


一年前の春ここで出会ったこと今でも忘れません。

一呼吸おいて、扉を開く

ガラガラ__

「…遅い」


彼の甘くて低い声が私の心に入ってくる

泣きそうになるのをぐっと我慢して

笑顔をむける

「お、遅くなってごめんなさい!そーいえば紗綾先輩は今日はいいんですか?」
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