絶対に好きじゃナイ!
そして先にシャワーを浴びてすでに常備されてるわたし専用の部屋着に着替え、大きなソファの上でひとりでごろごろしていた。
"一緒にお風呂に入ろう"という提案は定期的に持ち上がるけど、それはまだ断固拒否。
わたし専用の部屋着というのは、恋人同士になってすぐに社長が用意したもの。
「あれはかなり目の保養だったがまた勝手に飛び出されたら敵わん。お前は危なっかしいから安全第一」
と、いうのが社長の言い分。
もう逃げたりしないって言ってるんだけど、社長にとって強烈なトラウマになってるらしい。
社長がシャワーを浴びにいってすぐ、ソファの前のテーブルに置いてあった社長の携帯に着信が入った。
なかなかしつこい電話で、もしお仕事の相手なら社長に声をかけたほうがいいかと思ってちらりと相手を確認する。
すると相手があの要さんだったから、つい電話に出ちゃったというわけ。
「わたし、本気で悩んでたんですよ! 自分に魅力がないのかなとか、変な噂でもあるのかなとか……」
そしてそのまま話が盛り上がって、社長と要さんが高校生の頃の思い出話をしていた。