絶対に好きじゃナイ!
「そういうことができる相手なら、誰でもいいの?」
だけどこれにはさすがにカチンときた。
だって、そんな言い方ひどいもん!
女の子として、恋をしてみたい気持ちがあるのは当然じゃない。
だけどそれは、ちゃんと好きな相手とって思ってるもん。
わたしはぎゅっと両手を握りしめて、要さんに一歩詰め寄った。
背の高い要さんを下の方からキッと睨む。
「違います、誰でもよくなんてないです! だからこうやって合コンでいろんな人と知り合ってちゃんと人柄を……」
「それなら、俺でもいいよね?」
要さんの放った言葉に、口を開けたままぽかーんと固まった。
俺でもいいよね、って。
な、何言ってんのこの人……?
「……要さん、なんかあったんですか?」
「はは、ひどいなあ。真剣に言ってるつもりなんだけどな」
そしてわたしが逃げられないように腕をガシッと掴むと、もう片方の手で優しく顎を持ち上げた。
あ、ヤバい。
予想以上に顔が近い。