絶対に好きじゃナイ!
慌てて返事をしようとしたわたしを、社長がベッドに押し倒す。
そして噛み付くようなキスでわたしの口を塞いでしまった。
い、言い逃げ!?
返事くらいさせてよね!
社長がくれた合鍵が、ベッドの上にころりと転がる。
「こ、てつ……! わたし……」
「うるさい」
息継ぎの間に一生懸命伝えようとすると、社長が叱るように柔らかく下唇に歯を立てた。
「今のは忘れろ。お前がなんと言おうが、俺はこの先お前以外の女を側に置くつもりはない」
「い、いや、だから……」
なんだか拗ねたような顔をする社長が、わたしの肌を隠すシーツをべりっと剥がす。
「これはただの宣戦布告だ。いつか絶対、梨子を俺の嫁さんにしてみせる」
これはただの、宣戦布告。
はじまった瞬間から結末の見える闘いだけど、その言葉にわたしの胸はどんどん高鳴っていった。
またここからはじまる、わたしと社長の恋愛闘争。
決着は少しお預けだけど、きっとまたどきどきするような恋愛闘争が待ってるに決まってる!