ショコラノアール~運命の恋~

「お姉ちゃん。ここにいていいの?

 今日はバレンタインだよ」

「いいの。今日はあの人も来ることになってるの」


「お義兄さん?何時頃?」


「今日は10時頃閉めて来るって言ってたけど、どうかしらねえ」


「お客さん次第だもんね」


「そうなの」

「さみしい?」

「別に?私はあんたたちも世話しなくちゃだから忙しいもの」

「頼んでませんが?」

「毎日パパにお弁当無理でしょ?」

「出来るもん」

「はいはい」


判ってる。お姉ちゃんは心配なんだ、

私がパニックにならないか。


私は時折パニックに陥り 過呼吸症候群になる。


じぶんで対処できるし、死ぬことは無いので、

大丈夫なのに、

ママがいなくなったあの日から、

私は家族の厄介者だ。




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