ショコラノアール~運命の恋~
「なお君!」

「しのちゃん、もういいの?」

「なお君が心配そうにしてるから、

店長かもう帰っていいって」

「俺のせいなの?」

「そ、せいなの」

「えー?」

私がクスクス笑いながら、

歩く後ろを、

バタバタとついてくる。

好きだなあって思う。

かっこいいって訳じゃない、
どっちかって言えばかっこ悪いとこばっか見せられてる。

でも、好きだなあって思う。

「スマートじゃないけど、

きっと私だけが知ってるなお君の

色々なところ、きっと全部が好き」


「え?」

「ん?」

「その、俺の全部が……好きなの?」

「え?今の、口に出てた?」

「うん、思いっきり。」

「やだ、私もぉ」

「ありがと、うれしいや」


ふふ

全く私もスマートじゃないなあ。

こういうタイミングの悪さも

なんとなくゆるゆるで私たちらしいのかも。

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