ショコラノアール~運命の恋~
なんだかお決まりの指定席、

バス停のベンチ。


「そういえば、バイクは?」


「時間あったから、事務所に戻して来た。

今日は、バイトの上がりに仕事頼まれちゃったんだよ。


それでなんか藁しべ長者。」


ざらざらとポケットから御菓子と缶コーヒーを出した。


「それと、さっき食べたパンも、貰い物」


「凄いっ!ピクニックみたい!」


「子供のおつかいのご褒美みたいだよね」


ハハハ


「ところであのさ、もうそろそろ、サルやめていい?」

「サル?」

「見ざる聞かざる言わざる」


「あ、それ。

 そうだよねぇ、聞きたいよね」


「なお君がそうであったのと同じように、

 私にとっても嵐の様な一日だったの……昨日」

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