ショコラノアール~運命の恋~
ママがその事を知ったのは、

それから大分たってからかかって来た、

詩月さんの叔母さんからの

感謝の電話だった。

パパは、
お姉ちゃんに妹を作ってやりたくて、

乳児院から引き取ったのだとママに話していた。


ママも、パパの病気のことを知っていたから、

素直に受け止めていただけに、

パパの嘘は耐え難いものだった。


パパの裏切りを憎み、

私の成長を見ながら、

愛するひとを連れ去った詩月さんを思い出していたのかもしれない。



そして、あの日、

パート先の知り合った男の人と出ていってしまったのだ。


私たちを置いて家を出るまでの状況になったのだ。



< 257 / 338 >

この作品をシェア

pagetop