ショコラノアール~運命の恋~
「正直、パパはそれだけじゃなかったんでしょうね。
あなたを溺愛してたからね。
本当の父親でないことなんて、
できれば一生話したくないことでしょうけど、
いつかは話さなくちゃならない、
ふふっ
パパ、結構往生際悪くて、
この二日間、
あんたに会うのが辛くて逃げ回ってたんだって?」
「え?出張だって……」
寝耳に水
逃げ回ってってとういうこと?
だってだって、そんなの聞いてない。
「誰から聞いたの?」
「陽君が……」
「なるほどね。
あの子も、
一応考えてくれたのね?」
「?どういうこど?」
「今回のサプライズの協力者、
というより首謀者。
あの子、パパを説得して、
ママにまで連絡してくれたのよ」
「陽君が?どうして?」
「そんなの本人から聞きなさいよ」
陽君が私のことを考えて動いてたなんて、
全然気がつかなかった。
なお君とのことがあったし、
邪魔されたりして
正直、ちょっと恨んでたとこもあった。
陽君……
それに、パパも、わたしのために……
いったいどこまでがどうなの?
色んな事が押し寄せて頭がパンクしそうだよ。