ショコラノアール~運命の恋~
握手をしてしまったらもう、会えない気がして、
それがとても辛くて……
そんな心の動揺が伝わったのか、
陽君は苦笑いした。
「あのさっ、
信じてもらえないかもしれないけど、
本当に後悔してんだ俺」
「もう、それはいいよぉ」
「俺は、お前が好きだ」
「ずっとお前が好きだったんだよ。
お前をバシリにしてたのも、
側に置いておきたかったから。
色んなやつと付き合ったりしたのも、
お前に格好つけたかったからなんだと思う。
言い訳してもしょうがないくらい、
あの頃の俺はサイテーだった。
だから、それに気がついてからは、
ずっと、お前に会うの避けてたんだ。
けどさ、あの日お前に再会して、
このうちに居候させてもらって、
確信した。
俺、やっぱお前が好きだわ」
「陽君」
陽君の真剣な目が、
その言葉に嘘がない事を語ってる。