ショコラノアール~運命の恋~
「俺がつけた。
なかなかだろう?」
「ノアール……黒ですか」
「一目見た瞬間にひらめいたよ。
しのちゃんが黒にこだわって、
チョコにこだわって、
あのケーキはしのちゃん自身だろ?」
コンクールに出した作品は色んな私を詰め込み過ぎて、
バラバラな印象になってしまって、
作りこめば作りこむほど、
思っていたものから離れて行ってしまった。
奇抜な見た目にこだわッてしまった事も敗因だった。
コンクールの後、
賞のためでは無く私の作品を作りたいと、
作品作りに没頭した。
没頭すればするほどなお君のことを思い出した。
忘れると決めたのに……
忘れるために形にしてみようと思った。
なお君と私の繋がりの母のブラウニー、
なお君との出会いのブルーベリームース
何度も私たちをつないだカラスの存在。
「ショコラノアール……」
「向こうに行ったら作品を作らなくちゃならないから準備しておくように。
しっかりやるんだよ。
これが君の代表作第一号になるんだから」
「はい。ありがとうございます」
忘れるために作ったケーキが、私の代表作に……
なかなかだろう?」
「ノアール……黒ですか」
「一目見た瞬間にひらめいたよ。
しのちゃんが黒にこだわって、
チョコにこだわって、
あのケーキはしのちゃん自身だろ?」
コンクールに出した作品は色んな私を詰め込み過ぎて、
バラバラな印象になってしまって、
作りこめば作りこむほど、
思っていたものから離れて行ってしまった。
奇抜な見た目にこだわッてしまった事も敗因だった。
コンクールの後、
賞のためでは無く私の作品を作りたいと、
作品作りに没頭した。
没頭すればするほどなお君のことを思い出した。
忘れると決めたのに……
忘れるために形にしてみようと思った。
なお君と私の繋がりの母のブラウニー、
なお君との出会いのブルーベリームース
何度も私たちをつないだカラスの存在。
「ショコラノアール……」
「向こうに行ったら作品を作らなくちゃならないから準備しておくように。
しっかりやるんだよ。
これが君の代表作第一号になるんだから」
「はい。ありがとうございます」
忘れるために作ったケーキが、私の代表作に……