ショコラノアール~運命の恋~
バサバサッ
「きゃあっ」
「わっ」
バサバサッ
目の前に広がる黒い羽根
「カアッ」
文句を言うように一声鳴くと飛び上がって行った黒い鳥。
私たちはその行方を呆然と見送っていた。
前にもあったなこんなこと。
「ふっ……ふふっ」
「は、ははっ」
顔を見合わせ笑う私たち。
「またアイツかな。
またアイツに怒られた」
「うんそうかも」
いつも私たちの間に顔を出すカラスは、
黒い羽だけど、私たちをつないでくれるキューピットだ。
「俺待つから」
「え?」
「3年も待ったんだ、
後3年、いや10年だって余裕なんだ」
「……なお君
あのね……そんなに待たせないよ。
私だって直君に触れたいし、触れられたいって、
そう言うのあるから」
「ほんと?」
「ただね、私は普通の子より憶病なんだとおもう。
それに、あの、そういうこと、したことないし、
色々不安で戸惑ってるの。
だからね……」
「……そっか、おんなじだ」
「おんなじ?」
「俺もおんなじ。
初めてだから、色々戸惑ってる。
付き合ってるのに何もしないのはおかしいとか、
相手だって待ってるとか、
周りからいろんな情報で悶々として自分が不甲斐なくて、
ちょっと焦ってた。
でもさ、関係ないよね。
俺たちは俺たちのスピードでやってけばいいよね?」
「きゃあっ」
「わっ」
バサバサッ
目の前に広がる黒い羽根
「カアッ」
文句を言うように一声鳴くと飛び上がって行った黒い鳥。
私たちはその行方を呆然と見送っていた。
前にもあったなこんなこと。
「ふっ……ふふっ」
「は、ははっ」
顔を見合わせ笑う私たち。
「またアイツかな。
またアイツに怒られた」
「うんそうかも」
いつも私たちの間に顔を出すカラスは、
黒い羽だけど、私たちをつないでくれるキューピットだ。
「俺待つから」
「え?」
「3年も待ったんだ、
後3年、いや10年だって余裕なんだ」
「……なお君
あのね……そんなに待たせないよ。
私だって直君に触れたいし、触れられたいって、
そう言うのあるから」
「ほんと?」
「ただね、私は普通の子より憶病なんだとおもう。
それに、あの、そういうこと、したことないし、
色々不安で戸惑ってるの。
だからね……」
「……そっか、おんなじだ」
「おんなじ?」
「俺もおんなじ。
初めてだから、色々戸惑ってる。
付き合ってるのに何もしないのはおかしいとか、
相手だって待ってるとか、
周りからいろんな情報で悶々として自分が不甲斐なくて、
ちょっと焦ってた。
でもさ、関係ないよね。
俺たちは俺たちのスピードでやってけばいいよね?」