ショコラノアール~運命の恋~
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参った、

バスに揺られながら景色を眺める。


まいったなあ、

お姉ちゃん、とこそんなにうまくいってなかったの?


でもさ、ゴロちゃんはあんなにやさしいし、

すれ違い夫婦でも、

幼馴染だし、絶対うまくいくって思ってたのに、

人生思いもよらないことが……って、まだ離婚してないじゃん。


『次は赤司町、赤司町お降りの方はブザーでお知らせください』

アナウンスが流れ、

あわててブザーを押す。


「降りなきゃ」


今日はお店休みをもらっちゃったから、

ここで降りる必要ないんだけど、

定期使ってここで降りる。

ここからすぐそばにあるゴロちゃんのお店に行こうかと思う。

でも、仕込みの時間までまだ時間いっぱいあるし、

ウィンドーショッピングするにしても、

開店まで時間どうやってつぶそう。


数人の人の波に交じって、歩き出す。

交差点を曲がると、

お昼休みや休憩によく使うカフェがある。


確かモーニングからやってるから朝早くから開いてるはず。

そこで、スマフォでゲームでもやって時間つぶしか。




男の子が目の前を横切り、

カフェに入っていく。


あれ?

今の人……




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