俺を嫌いになればいい。





「…わ、わたし、委員長止めます」





彼と関わるくらいなら学級委員長を止めたっていい。



そう思い踵を返すが、先生に肩を掴まれる。





「ちょ、ちょ、ちょっ!ちょっと待てって糸永!お前くらいしかアイツを説得出来るやついねえんだから!」

「む、無理です…!なんでわたしなんですか!?夏休み中補習に来いだなんて…殴られちゃいますよ!」

「大丈夫だ!糸永は万人受けする容姿と性格だから!」

「い、イヤです!お断りします!」

「だが俺はそれを断る!」





一体何分この攻防を続けたのか。



――とうとう痺れを切らした先生は強行突破に出た。





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