YUMERI〜女のコにはユメとキボウがあるのだ!〜
「稔君やっぱり酒屋さん継ぐの?」
コップを次々磨きながら、マスターは稔に声をかけた。
「いずれは…と思ってますけどね」
ついさっき自分が降ろした荷物を眺めて呟いた。
稔はカウンター席の隅っこに座っていた。
「大学は行くべきだな」
「…そうですか?」
カウンターに肘をついてぼんやり答えた。
「ここのお客さん学生さんが多いけどね、皆楽しそうだよ」
マスターのその発言で、カウンター席から店内を見渡した。
確かにハタチ前後の人ばかりだ…。
そして、伊坂透と桜井希望梨。
希望梨が笑っている。
何がそんなに楽しいんだろう。
伊坂といるからか?
「…君、稔君、どうした?」
マスターが心配そうに顔を覗き込んで来た。
「いや、なんでもないです。コーヒーご馳走様でした」
稔はサッと立ち上がり、納品書などの書類を渡して裏口から出た。
自転車に乗って、漕ぎ出す前に空を見上げた。
晴れているのに、くすんで見えた。
コップを次々磨きながら、マスターは稔に声をかけた。
「いずれは…と思ってますけどね」
ついさっき自分が降ろした荷物を眺めて呟いた。
稔はカウンター席の隅っこに座っていた。
「大学は行くべきだな」
「…そうですか?」
カウンターに肘をついてぼんやり答えた。
「ここのお客さん学生さんが多いけどね、皆楽しそうだよ」
マスターのその発言で、カウンター席から店内を見渡した。
確かにハタチ前後の人ばかりだ…。
そして、伊坂透と桜井希望梨。
希望梨が笑っている。
何がそんなに楽しいんだろう。
伊坂といるからか?
「…君、稔君、どうした?」
マスターが心配そうに顔を覗き込んで来た。
「いや、なんでもないです。コーヒーご馳走様でした」
稔はサッと立ち上がり、納品書などの書類を渡して裏口から出た。
自転車に乗って、漕ぎ出す前に空を見上げた。
晴れているのに、くすんで見えた。