イケメン様の隠し事
次の日、俺はいつも通り登校し廊下で貴也と別れ、教室に入る。
すると、優が俺の席に突っ伏しているのが見えた。
「よっ今日はえーじゃん」
「淳……どうしよう……」
何かあったのか………
まさか貴也が?
いや、あいつに限って優に変なことする訳…
少し涙ぐむ優の頭をポンポンと撫でる。
「どした??」
「女の子…」
「お、女の子??」
「女の子に告白されたぁ」
「はい…………………?」
「どうしよーっこんなの初だよ!」
校内1位美女こえぇーーー!
ってか、気持ちが分かりすぎてこえーよ!
「振るしか…ないだろ…」
「振ったわよ!振ったけど……泣かれちゃったのー」
優が俺の裾を掴みうつむく。
すると貴也が立ち止まっているのがわかった。
どこから話を聞いていたのか知らんが、嫌な予感がする……………………
「え……え!?優、お前告られたの!?誰に!?カッコイイのか!?オッケーしたのか!?」
ったく、嫌な予感的中!!
「落ち着け貴也!」
「だって…………!」
「女の子よ……1年の。なに焦ってんのよ…」
「へ…………?お、女!?」
あーぁ、これだからアホ貴也にはまいっちまう。
「貴也、ちょっと屋上来い!」
俺は貴也を屋上に連れて行った。
「お前なぁ、何取り乱してんだよ。お前の声にビックリして早弁してた男子が卵焼き落としちまっただろうが!」
「気にするとこそこか!?早弁にしても時間が早すぎるわ!!」
「ったく、こんのアホ。」
「だってよぉ、早く告らなきゃ誰かに取られるって思ったらさ…………」
「焦るな。今日の昼、女子は俺が押さえとくから、お前は優を屋上に呼べ。ここならあまり人が来ないからいいだろ。」
「ありがと。恩に着るぜ。」
昼、俺は群がってくる女子たちの弁当を1人で食っていた。
もちろん、貴也と優は屋上にいる。
「大丈夫かな…………」
『え?淳、何か言った?』
「いや、皆にあーんされて、俺、幸せだなって」
『キャー!淳可愛い!♡』
『もっと食べてー!』
うぷっ………腹が…………やべぇ、破裂する…
食いきれなくなった俺は、逃げるためにトイレへ駆け込んだ。
ん?誰かいるな…
「貴也?」
「おぉ、淳か………」
「何やってんだお前。ってか、告れたのか?」
「告ったと言えば…告った」
「で?」
「いやぁ、俺が告った後、優の奴ボーッとしちまってよ。昼飯も全然手つけてねーんだよ…」
「そりゃ、あれだろ。……好きな奴にいきなり告られたらそーなるだろ。くくっ」
「だよなー。俺だって好きな奴に告られたらボーッと…………え?……お?」
気付いたかな??
「好きな奴!?俺!?」
「優は前からお前のこと好きだったんだよ…はぁ」
「ちょ、お前、知ってたのかよ!」
「うん!!」
キラッキラの笑顔で返事をしてやった。
「そりゃないだろー…ビクビクドキドキしてた俺めっちゃばかじゃん………」
貴也は疲れたようにそう言う。
「元々ばかじゃん」
「うるせーよ。…で、でも、サンキューな……」
「え?なに?ボソボソ言っても聞こえないんですけどぉ」
「だ、だから!……ありがと…な」
「まだ声がちっちぇーけど、まぁいいわ
で、返事は?」
「それが、顔真っ赤にしてどっか行ったからわかんね」
「じゃぁ俺のクラス行こうぜ?そのうち帰ってくんだろ」
「気長に待ちますか………ぽっ」
ぽってなんだぽって!
キモッ、
貴也キモッ、
「だから!声に出すなっちゅーの!!」
「俺、根が正直みたい」
少し可愛い声で、貴也にしか聞こえないように言う。
「おまっ俺よりキメーよ!」
「あ、貴也ったら、頭にゴミ付いてる」
そう言い、キラッキラの王子スマイルで貴也の頭を殴る。
貴也の涙目が面白くてたまらないね。
そんなこんなで教室に戻ると、俺らより先に優が戻ってきていたようだ。
優はまた俺の席に突っ伏している。
「貴也、ここは俺に任せろ」
「お、おう…」
俺は優に近づき、優しい口調で呼びかける。
「優…?」
「ぁ…淳っあたし夢でも見てるのかなぁ」
まぁね。
女子に告られ貴也に告られ………
お気の毒だよね、まったく。
「夢じゃないよ。現実だよ」
「あたしね…さっき屋上で…」
「言わなくていいよ。分かってるから。ただ、ちゃんと返事してやれな?」
「うん……今日の放課後、ちゃんと言う…だから、少しだけ貴也借りてもいい??」
そんなそそるような顔して、俺が貴也だったら襲ってたね、確実に。
「優が望むなら貴也なんてバカ、いつだって貸してやるよ。しかもあいつ俺のじゃないし、むしろ貰ってくれて構わないよ?ってか、これからはお前のになるんだぜ?」
そう言うと貴也が文句言いたそうな顔をしてズカズカやってきた。
「おいこら淳!何が、ここは任せろだよ!後半俺の悪口じゃねーか!!」
「はっ知るかよ」
こんなやり取りをしていると、優が俺の裾を掴み
「淳、ホントにありがとう」
と、ニコッとしながら言った。
何でこんなに綺麗なんだろう。
貴也をチラッと見ると、ゆでダコのように赤くなっていた。
俺が貰いたいぐらいだ…
って、何を考えてんだ俺は…
帰り、俺は貴也と優を待っていた。
あいつら屋上で喋ってんの丸見えだっつーの。
しばらくして、貴也がふにゃふにゃ笑いながら帰ってきた。
「淳〜、帰ろうぜ〜」
キモッ、
「ねぇ貴也、その顔ガチでキモいよ?」
「幸せそうな顔って言えよ!」
「だって…ホントにキモい…ってか、優は?」
そう言うと少し不機嫌そうな顔になる貴也。
「男子に呼ばれてどっか行ったー」
「おま、可哀想なやつだなぁ!ははは!」
「笑うんじゃねー!!しかも今日は一緒に帰れねーとか言ってたし!!」
「笑いがとまらんね」
俺は腹を押さえてククッと笑った。
そんなやり取りをしていると、優の声。
「淳ー、ちょっといい?」
「わりぃな貴也。彼氏のお前より俺に用事があるみたい☆」
「ちょっと淳!変なこと言ってないで早く来てよね!」
「ほーい」
俺は貴也にドヤ顔しながら優のところへ行った。
もちろん貴也はめっちゃ悔しそうな顔。
ま、そんなの無視無視!
「何だよ、優」
「谷くんがあんたに用があるって」
「………………谷って誰?」
俺はそう聞くと同時に優の後ろにいる男を見た。
あぁ、こいつか。
「淳、この人のこと知ってるわよね?」
「は?喋ったことねーのに知るわけねーじゃん」
「いやいや!喋ったことなくてもわかるでしょ?あんたらに次いでイケメンて騒がれてる、谷 涼太(タニ リョウタ)くんよ?」
「…………………???」
まっっっっったく、わからん!
え、誰!?
この学校でけーから誰が誰だかいちいち覚えてらんねーんだよ!
「呆れた………まぁいいわ。とりあえずあたしは帰るわね。」
そう言って優は教室にいる貴也に別れを告げ去って行った。
で………………でかい……
こいつたぶん貴也よりでけーな……
「で…………何かな??」
王子スマイルに若干苦笑いを混ぜていう俺。
「あ、僕、2年5組の谷 涼太。よろしくね」
ニコッと優しい笑顔と優しい口調で言う谷。
まぁ、こんだけ顔立ちもよくて声も透き通ってりゃ、誰だって食いつくよな。
「うん、えっとー…俺、鬼森 淳。よろしく」
俺も王子スマイルで挨拶をする。
…………………あの…
こいつ、ニコッとして自己紹介してから何も喋らねんだけど……
笑顔は……作り笑顔じゃねーな
いったいこいつ…何??
すると、優が俺の席に突っ伏しているのが見えた。
「よっ今日はえーじゃん」
「淳……どうしよう……」
何かあったのか………
まさか貴也が?
いや、あいつに限って優に変なことする訳…
少し涙ぐむ優の頭をポンポンと撫でる。
「どした??」
「女の子…」
「お、女の子??」
「女の子に告白されたぁ」
「はい…………………?」
「どうしよーっこんなの初だよ!」
校内1位美女こえぇーーー!
ってか、気持ちが分かりすぎてこえーよ!
「振るしか…ないだろ…」
「振ったわよ!振ったけど……泣かれちゃったのー」
優が俺の裾を掴みうつむく。
すると貴也が立ち止まっているのがわかった。
どこから話を聞いていたのか知らんが、嫌な予感がする……………………
「え……え!?優、お前告られたの!?誰に!?カッコイイのか!?オッケーしたのか!?」
ったく、嫌な予感的中!!
「落ち着け貴也!」
「だって…………!」
「女の子よ……1年の。なに焦ってんのよ…」
「へ…………?お、女!?」
あーぁ、これだからアホ貴也にはまいっちまう。
「貴也、ちょっと屋上来い!」
俺は貴也を屋上に連れて行った。
「お前なぁ、何取り乱してんだよ。お前の声にビックリして早弁してた男子が卵焼き落としちまっただろうが!」
「気にするとこそこか!?早弁にしても時間が早すぎるわ!!」
「ったく、こんのアホ。」
「だってよぉ、早く告らなきゃ誰かに取られるって思ったらさ…………」
「焦るな。今日の昼、女子は俺が押さえとくから、お前は優を屋上に呼べ。ここならあまり人が来ないからいいだろ。」
「ありがと。恩に着るぜ。」
昼、俺は群がってくる女子たちの弁当を1人で食っていた。
もちろん、貴也と優は屋上にいる。
「大丈夫かな…………」
『え?淳、何か言った?』
「いや、皆にあーんされて、俺、幸せだなって」
『キャー!淳可愛い!♡』
『もっと食べてー!』
うぷっ………腹が…………やべぇ、破裂する…
食いきれなくなった俺は、逃げるためにトイレへ駆け込んだ。
ん?誰かいるな…
「貴也?」
「おぉ、淳か………」
「何やってんだお前。ってか、告れたのか?」
「告ったと言えば…告った」
「で?」
「いやぁ、俺が告った後、優の奴ボーッとしちまってよ。昼飯も全然手つけてねーんだよ…」
「そりゃ、あれだろ。……好きな奴にいきなり告られたらそーなるだろ。くくっ」
「だよなー。俺だって好きな奴に告られたらボーッと…………え?……お?」
気付いたかな??
「好きな奴!?俺!?」
「優は前からお前のこと好きだったんだよ…はぁ」
「ちょ、お前、知ってたのかよ!」
「うん!!」
キラッキラの笑顔で返事をしてやった。
「そりゃないだろー…ビクビクドキドキしてた俺めっちゃばかじゃん………」
貴也は疲れたようにそう言う。
「元々ばかじゃん」
「うるせーよ。…で、でも、サンキューな……」
「え?なに?ボソボソ言っても聞こえないんですけどぉ」
「だ、だから!……ありがと…な」
「まだ声がちっちぇーけど、まぁいいわ
で、返事は?」
「それが、顔真っ赤にしてどっか行ったからわかんね」
「じゃぁ俺のクラス行こうぜ?そのうち帰ってくんだろ」
「気長に待ちますか………ぽっ」
ぽってなんだぽって!
キモッ、
貴也キモッ、
「だから!声に出すなっちゅーの!!」
「俺、根が正直みたい」
少し可愛い声で、貴也にしか聞こえないように言う。
「おまっ俺よりキメーよ!」
「あ、貴也ったら、頭にゴミ付いてる」
そう言い、キラッキラの王子スマイルで貴也の頭を殴る。
貴也の涙目が面白くてたまらないね。
そんなこんなで教室に戻ると、俺らより先に優が戻ってきていたようだ。
優はまた俺の席に突っ伏している。
「貴也、ここは俺に任せろ」
「お、おう…」
俺は優に近づき、優しい口調で呼びかける。
「優…?」
「ぁ…淳っあたし夢でも見てるのかなぁ」
まぁね。
女子に告られ貴也に告られ………
お気の毒だよね、まったく。
「夢じゃないよ。現実だよ」
「あたしね…さっき屋上で…」
「言わなくていいよ。分かってるから。ただ、ちゃんと返事してやれな?」
「うん……今日の放課後、ちゃんと言う…だから、少しだけ貴也借りてもいい??」
そんなそそるような顔して、俺が貴也だったら襲ってたね、確実に。
「優が望むなら貴也なんてバカ、いつだって貸してやるよ。しかもあいつ俺のじゃないし、むしろ貰ってくれて構わないよ?ってか、これからはお前のになるんだぜ?」
そう言うと貴也が文句言いたそうな顔をしてズカズカやってきた。
「おいこら淳!何が、ここは任せろだよ!後半俺の悪口じゃねーか!!」
「はっ知るかよ」
こんなやり取りをしていると、優が俺の裾を掴み
「淳、ホントにありがとう」
と、ニコッとしながら言った。
何でこんなに綺麗なんだろう。
貴也をチラッと見ると、ゆでダコのように赤くなっていた。
俺が貰いたいぐらいだ…
って、何を考えてんだ俺は…
帰り、俺は貴也と優を待っていた。
あいつら屋上で喋ってんの丸見えだっつーの。
しばらくして、貴也がふにゃふにゃ笑いながら帰ってきた。
「淳〜、帰ろうぜ〜」
キモッ、
「ねぇ貴也、その顔ガチでキモいよ?」
「幸せそうな顔って言えよ!」
「だって…ホントにキモい…ってか、優は?」
そう言うと少し不機嫌そうな顔になる貴也。
「男子に呼ばれてどっか行ったー」
「おま、可哀想なやつだなぁ!ははは!」
「笑うんじゃねー!!しかも今日は一緒に帰れねーとか言ってたし!!」
「笑いがとまらんね」
俺は腹を押さえてククッと笑った。
そんなやり取りをしていると、優の声。
「淳ー、ちょっといい?」
「わりぃな貴也。彼氏のお前より俺に用事があるみたい☆」
「ちょっと淳!変なこと言ってないで早く来てよね!」
「ほーい」
俺は貴也にドヤ顔しながら優のところへ行った。
もちろん貴也はめっちゃ悔しそうな顔。
ま、そんなの無視無視!
「何だよ、優」
「谷くんがあんたに用があるって」
「………………谷って誰?」
俺はそう聞くと同時に優の後ろにいる男を見た。
あぁ、こいつか。
「淳、この人のこと知ってるわよね?」
「は?喋ったことねーのに知るわけねーじゃん」
「いやいや!喋ったことなくてもわかるでしょ?あんたらに次いでイケメンて騒がれてる、谷 涼太(タニ リョウタ)くんよ?」
「…………………???」
まっっっっったく、わからん!
え、誰!?
この学校でけーから誰が誰だかいちいち覚えてらんねーんだよ!
「呆れた………まぁいいわ。とりあえずあたしは帰るわね。」
そう言って優は教室にいる貴也に別れを告げ去って行った。
で………………でかい……
こいつたぶん貴也よりでけーな……
「で…………何かな??」
王子スマイルに若干苦笑いを混ぜていう俺。
「あ、僕、2年5組の谷 涼太。よろしくね」
ニコッと優しい笑顔と優しい口調で言う谷。
まぁ、こんだけ顔立ちもよくて声も透き通ってりゃ、誰だって食いつくよな。
「うん、えっとー…俺、鬼森 淳。よろしく」
俺も王子スマイルで挨拶をする。
…………………あの…
こいつ、ニコッとして自己紹介してから何も喋らねんだけど……
笑顔は……作り笑顔じゃねーな
いったいこいつ…何??