私の心を彩る君


彼女は俺を穴から手を繋いで引き上げて遊具の上に座らせ、隣に腰を下ろした

「本当に…お迎え来るのかな?」

「大丈夫、きっと来るよ。」

そういって手をぎゅっと握って俺を諭す


ふと、横を見ると彼女は星華高校をじっと見つめていた

「ねぇ…あの学校になにかあるの?」

不思議に思った俺は質問をしてしまった


「…何かある訳じゃないよ。でも私、お城みたいなあの学校にいつか行きたいなって思ってるの。」

と、彼女は答えてくれた

この時彼女のことが何故か気になった俺は

「ぼ、僕もその学校行く!」

と言っていた


彼女はこっちを見て目を丸くさせていたが

「じゃあ、約束ね。いつか、あの学校で会おう。」

と言ってニッコリ笑った


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