私の心を彩る君
どこか違う世界を見ているようなそんな瞳
何があったか分かる訳ではないが、それだけは理解出来た
「そっか、よかった。悪かったなよそ見してて。」
「いえっ!私もぼーっとしてて……あ、待って、血がでちゃってる。」
さっき転んだ時に擦りむいた左手に彼女が気づいてしまった
「あー、本当だ。でもまあこのくらいなら」
「ダメです!どこからバイキン入っちゃうか分からないんだから!ちょっと待ってて!」
そう言って彼女はバックを漁り、ハンカチを差し出した
「これ、使って下さい!」
「いや、でもそれは君に悪いし…」
「でもばい菌入っちゃうといけないので!どうぞ使ってください!」
そう言った彼女は俺にハンカチを手渡した
素直に嬉しかった
あの女の子かもしれない彼女がハンカチをくれた事が…
「ありがとーな!」