好き。を初体験
「わかってる。
俺に前から好意がないことくらい
前から知ってた。
楓ちゃんは小原先輩が
好きなんだよな?」
好き?
「?」
「そう、楓ちゃんは小原先輩が好き」
今まで感じてた思いは
好きにつながるの?
「前にな、兄ちゃんが言ってたんだ
俺の高校の同級生にはちょー優しくて
ちょーかっこよくて、ちょー紳士な男が
いるって。
でもね、その同級生はどんなに
可愛い女の子に告られても
ぜーーーんぶ断ってたらしいんだ。
兄ちゃんが同級生に聞いたんだよ!
なんで全部断るんだ?って」
「そしたら?」
「楓が泣くからって答えたらしい。」
え?楓?
「あたし?」
「そう。おまえ。兄ちゃんな、
その同級生に楓ちゃんと写ってる写真
見せてもらったとき、思ったんだって。
この女の子は真斗のこと
大好きなんだなって」
真斗?
「真斗ってまーくん?」
「そう!俺の兄ちゃん、四個うえでさ
小原先輩とめっちゃ仲良しだったらしくて
いろいろ話も聞いてたみたいだぞ。
そのしゃしん俺持ってるよ?見る?」
「うん!!」
あたしがまーくんを大好きな写真