それだけで、キセキ。
「ん、ん〜〜〜っ.......。」

「爽太、お・は・よ。」

「.......おはよ。智子、起きてたの?」

「うん。カワイイなって思いながら、爽太の顔見てた。」

「マジ? 俺、寝起きの顔とか最悪じゃない?」

「ううん。そんなことない。ずっと見てても飽きない。」

「でも、ダメ。あんま見んなよぉ。」



まだ半分目が閉じちゃってる状態のまま、爽太が抱きついて来る。

抱き枕みたいに、しっかりと。

爽太の匂いに包まれて、一瞬でカラダ全体が甘く痺れたみたいになる。



「ふふふ........起きていきなり、甘えちゃうの?」

「だって、智子が目の前にいるから。」

「何、それ。」

「智子のカラダ、柔らかくて気持ちいいから、そばにいると抱きしめたくなるの。」

「そう?」

「うん。すべすべしてるから、触りたくなる。」

「じゃあ、いっぱい触っていいよ。」

「ほんと? って、言われなくても触っちゃうけど。」

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