みずたま
「え…なに?地震…?」
揺れは激しさを増す。
グラグラと大きく揺れたあと、おさまった。
だけど、怖くて私は床に膝をつき
放心していた。
「由貴ちゃん!!大丈夫!もう、ほら、揺れてないから。ね?」
坂嶋さんも、少し動揺していたように言った。
「でもエレベーター…動かなくなっちゃったよ…」
『大丈夫!大丈夫。必ず動くから!』
そう坂嶋さんが言って…
どれくらいの時間が過ぎたんだろう。
地震、結構揺れが激しかったから
復旧に時間がかかっているのかな…
時間が過ぎる中
私は不安が不安を重ね
呼吸も荒くなっていた。
「由貴ちゃん…?大丈夫?なんか、話でもしようか!」
坂嶋さんは必死に明るく振る舞ってくれた。
「坂嶋さん…、どうして私なんですか?」
唐突に私は聞いた。
動揺と不安から…
なんてこと聞いてるんだろう…私。