あの夏のキミへ
入り口までついた。

すぐに軒下に入り、大きな透明の自動ドアを見上げ

る。

ドアの向こうには、パジャマを着た人やお見舞いに

着た人、点滴をおしながら歩いている人などが目に

入る。

わたしが人生で2度目に見た異世界だった。

そのかわり、海とは全く違う雰囲気だ。

本当にこの中に……

ゴクリと唾を飲み込み、ゆっくりと自動ドアをく

ぐった。
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