桜*フレーバー
泣きそうになって両手で顔を覆ったその時、そばに置いてあったスマホが音を立てた。
ディスプレイを確認し、タイミングの悪さにドキリとする。
――太一からのLINEだ。
あたしの動揺を見透かされでもしたのかとドキドキしながらLINEを開いた。
【ごめんな。今日は手伝いにいけなくて。引越し終わった?】
本当は今日の引越しは、太一に手伝ってもらうつもりだったんだ。
だけど、用事があるからと断られて。
うちは両親共働きで忙しいし、兄ふたりも仕事だし……。
ひとりでやるしかないなって思っていたところ、怜央の方から手伝いを申し出てくれたんだ。
このことは太一には伝えてある。
あたしと怜央の関係については太一も理解してくれてて、怜央を部屋に入れることを気にもとめていないようだった。
【うん。わりと片付いたよー】
太一からの返事も待たず、あたしはまた文字を打ち込む。
【よかったら明日、こっちこない? 頑張ってご飯つくるし】
お願い、早く……早くきて。太一。
そして抱きしめて欲しい。好きだって言ってほしい。
そう願いながら、彼からの返事を待つ。
ディスプレイを確認し、タイミングの悪さにドキリとする。
――太一からのLINEだ。
あたしの動揺を見透かされでもしたのかとドキドキしながらLINEを開いた。
【ごめんな。今日は手伝いにいけなくて。引越し終わった?】
本当は今日の引越しは、太一に手伝ってもらうつもりだったんだ。
だけど、用事があるからと断られて。
うちは両親共働きで忙しいし、兄ふたりも仕事だし……。
ひとりでやるしかないなって思っていたところ、怜央の方から手伝いを申し出てくれたんだ。
このことは太一には伝えてある。
あたしと怜央の関係については太一も理解してくれてて、怜央を部屋に入れることを気にもとめていないようだった。
【うん。わりと片付いたよー】
太一からの返事も待たず、あたしはまた文字を打ち込む。
【よかったら明日、こっちこない? 頑張ってご飯つくるし】
お願い、早く……早くきて。太一。
そして抱きしめて欲しい。好きだって言ってほしい。
そう願いながら、彼からの返事を待つ。