空の果てへ
もうずいぶん遠くまで来た。いったいどれほど歩いたのだろう。気づけばここは山の中だ。なぜこんなところにいるのか…。理由はただ一つ。家出をした。高校二年生という、青春真っ盛りの年にあてもなく家出をしている。それも、なんて事のない本当に些細なことで、親と喧嘩をして、その弾みで進路に関して文句を言われ、怒って家を出てきた。実にくだらないことをしている。家を出たときは、太陽が照っていたのに、もう月と入れ替わっている。誰とも関わりたくないと思いながら、ズボンのポケットには携帯が入っている。誰からも連絡なんて来るはずもないけど。
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