恋セヨ乙女
家でゴロゴロしてると
隣から声がかかった。
『莉乃ー』
「洸!」
洸は近頃忙しいようで中々
話せていなかった。
『よ、元気か?』
「洸…久しぶりだね!」
『百面相してどーした?』
え?
『さっきから見てた』
「や、やめてよ!恥ずかしい!」
『大丈夫、可愛かったから』
え?
「洸、暑さで頭おかしくなったの?」
『は?なんだよ』
「だって…私に可愛いって…」
『ばーか、ずっと思ってるっての!』
洸さん、やっぱり暑さで…
『莉乃ほど可愛いやつ俺にはいないよ』
「な!何言ってんのよ、洸!」
私の方が暑さでおかしくなったのかも。
『莉乃は俺にとって大切で特別な存在だっての』
…嬉しいけど照れ臭い…。
『よし、俺は明日早いから寝るわ、またな莉乃』
私は頷くだけで精一杯だった。