ダイヤモンド
Ⅰ
ミーンミンミンミーン……
蝉が堂々と鳴いている。
「あ〜つ〜い〜」
夏は中学校の放送室にいた。
「同感!!」
同じ放送委員の幸が言う。
「てかこの荷物が室温あげてんだべ!?」
夏は床に置かれているたくさんの荷物を指差して言った。
「絶対そう!!」
「ひょっとして…教育実習生が来るとか!?」
夏が言った。
「ね〜なっ!」
夏は自分で否定した。
カツカツカツカツ……
「やばっ!」
夏と幸は急いでプリントをはじめた。
していないとかなり怒られるからだ。
ガラガラッ…
………?
教務主任と…
若い男女が4人……?
「あっ君達その椅子この先生達のだから」
「……へ?」
夏はぽかんとした。